アクアリウム水槽のコケの原因ってなに?除去対策にはヤマトヌマエビがオススメ!

サラサラと揺らぐ水の流れ。

水の中に息づく鮮やかな緑の植物。

そしてその中で悠々と泳ぐ魚たち。

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家の中なのに、そこで自然の風景が楽しめるアクアリウム。

この美しい癒しの時間に水をさすのが、水槽に発生するコケ!

拭っても、取ってもどんどん広がっていく事態になってしまうと、
癒しどころかストレスにしかなりません。

水槽のコケの種類とコケが発生する原因ってなんなんでしょうか?

水槽のコケの除去対策にヤマトヌマエビがオススメな5つの理由と、注意点

そもそも水槽のコケを防止する方法は?

アクアリウムの水槽のコケについて、見ていきましょう。

水槽のコケの原因とは?

水槽のコケは藻やバクテリアなどなのですが、
いくつかの種類があり、それぞれに違った発生原因があります。

まずコケの種類をあげてみます。

・グリーンウォーター

アオコなどの植物プランクトンが大量発生することで、
水槽の水を全体的に緑色に染めてしまいます。

・斑点状藻(スポット状藻)

緑色の粒状の藻。

ガラスや、水草の葉に斑点状に繁殖して付着します。

23ミリほどの大きさです。

・ヒゲ状藻(糸状藻)

黒っぽい毛束のような藻で、パイプや石、水草の縁などに発生します。

1センチくらいか、中にはそれ以上に伸びて、水草のようにまで成長するものもあります。

・珪藻(けいそう)

茶ゴケとも言われる、茶色く、触るとヌルヌルするコケ。

ガラス、水草、砂利などあらゆるものに付着し広がります。

のり状に広がるものや、もわっと立体的に広がるものもあります。

・アオミドロ

緑色の細い糸状のようなコケで、よく道端の用水路などでゆらゆらしているものです。

成長すると太く長く固くなり、大きな塊になります。

・藍藻(らんも)

どろりとした濃い緑色ののり状のもので、とても臭い匂いを放ちます。

家の水槽に発生するコケは、だいたいこのような種類になっています。

ではコケの原因別にあげてみましょう。

・直射日光が当たるなど、照明時間が長い、または明るすぎる

アオミドロ、グリーンウォーター、斑点状藻

・照明時間が短すぎる、または暗すぎる

珪藻

・水質がアルカリ性に寄りすぎている

ヒゲ状藻、珪藻、藍藻

・老廃物が多すぎる(肥料や餌のやりすぎ、魚のフン)

ヒゲ状藻、藍藻、グリーンウォーター

・水質の濾過不足(フィルターの目詰まりなど)

ヒゲ状藻、珪藻、グリーンウォーター

・水流不足

藍藻

・水流が強すぎる

ヒゲ状藻

これらが原因となっていますが、
原因は一つだったり、いくつかの原因が重なっていたりします。

一つ一つの原因をなくしていかなければ、コケを除去しても、また発生してしまいます。

水槽のコケ除去対策にヤマトヌマエビ

では発生してしまった水槽のコケの除去対策はどうしたらいいのでしょうか。

方法は3つあります。

①手で除去する

②リセットする

③コケを除去してくれる生体を導入する

 

まず【①手で除去する】ですが、
スクレイパーなどの道具でガラス面を拭い取る、
ピンセットなどで植物状のコケを根こそぎにするなどします。

基本的に必要なことですが、毎日毎日手で取るのも手間ですし、時間がかかります。

次の【②リセットする】というのは、
水槽の水や、砂利や、水草を全部入れ替えるということです。

リセットは生き物である魚やエビなどに多大なストレスを与え、
それが原因で死んでしまうこともあります。

それでも解決できない時の最終的な方法がこちら

【③のコケを除去してくれる生体を導入する方法】です。

ある種の魚やエビや貝は、水槽の中のコケを食べて綺麗にしてくれるものがいます。

俗に生物兵器と呼ばれていますが、これはぜひともやってみるべき対策でしょう。

ではコケ除去対策には、どんな生体がいいのでしょうか。

まず、コケを主食として食べてくれる生体でなければいけません。

また、すでに水槽の中にいる魚や水草と相性がよい生体でもないといけません。

さらに上に書いたように、コケには幾つかの種類があります。

コケを食べる生体でも、すべてのコケを食べてくれるわけではなく、
例えばヒゲ状藻は食べるけれど、藍藻は食べないという生体もあります。

オススメのコケ除去対策に導入したい生物兵器第1位は

ヤマトヌマエビです!

ヤマトヌマエビはエビの仲間で、3センチから4センチくらいの大きさです。

メスは一回り大きく、6センチくらいに成長するものもいます。

他にも生物兵器には魚では
オトシンクルス、ブラックモーリーなど、
エビではビーシュリンプ、ミナミヌマエビ、
貝ではイシマキガイなどがありますが、
その中でもヤマトヌマエビをオススメする5つの理由をあげます。

  • ほとんどの種類のコケを食べてくれる

コケでいっぱいになった60センチの水槽に、30匹ほど導入した結果、
5日ほどで見違えるほどきれいになると検証されています。

  • 飼育が簡単

はじめの水ならしさえクリアすれば、あとは勝手に生きてくれます。

コケを食べて生きるので、特にエサやりの必要ありません。

魚の食べ残しも食べてくれます。

  • かわいい

癒しを求めてアクアリウムを作っているのに、コケ対策のために可愛くないものは入れたくないですよね。

ヤマトヌマエビは、ハサミでコケをポツポツとちぎっては食べ、
ちぎっては食べするのですが、その姿はずっと見ていられるほど、とても愛らしいのです。

  • コスパがいい

もちろんかわいいだけでは、別のコケ対策の魚でもかわいいのはいますが、
ヤマトヌマエビは値段も手頃なのです。

1100150円程度、
まとめて10匹ならば1000円程度で売っていることもあります。

また有名な生体ですので、だいたいどこのショップに行っても簡単に手に入ります。

  • 増えない

コケ対策のために導入したのに、

繁殖してそっちがメインになってしまったとなると辛いですね。

ヤマトヌマエビは実は、淡水では幼生が育たないのです。

抱卵はしますが、個体が増えることはありません。

次に注意点をあげます。

・導入時にはしっかりと水ならしをする

・水草を入れるときは、残留農薬をキレイに取る

・金魚とは共生できない

上の3つは、ヤマトヌマエビの死因になります。

・フン掃除が必要

コケをたくさん食べてくれるということは、
それだけフンをするということです。

たまったフンが逆にコケの発生原因になりますので、
定期的にプロホースなどで掃除をしてください。

水槽のコケ防止

水槽のコケ対策のまず一番はじめは、
そもそもコケを生やさないようにするということです。

コケを防ぐ6つの方法をあげます。

  • 定期的に水替えをする

1回、三分の一ずつの水替えします。

それが難しくても、せめて1.5リットルのペットボトル分でもいいですので、定期的に行いましょう。

濾過機の宣伝文句に、水替え不要とあったとしても水替えはしたほうがいいです。

  • 直射日光が当たらないようにする

直射日光はもちろん避けますが、照明も8時間以上は当てないようにします。

  • 肥料やエサは少なめに

多くのアクアリストの意見ですが、エサは足りないくらいでも魚は充分に元気でいられます。

  • 定期的に底床やフィルターを掃除する

フィルターの目詰まりは濾過不足を起こします。

またある程度の廃棄物は水草の肥料になりますが、多すぎるとコケの原因になります。

  • 水草をたくさん植える

掃除しきれない老廃物を水草が栄養として吸収してくれます。

  • ヤマトヌマエビなどコケを食べる生体を入れる

そして最後に、忘れていけないのはコケが全く生えないというのは、
逆にあまり良くないということです。

あまりに水槽の中の栄養が足りていないということだからです。

うっすら発生するコケを、
ヤマトヌマエビが食べきって常にキレイな水槽でいることを目指しましょう。